地味な仕事が派手に魅せる

 

 

店舗設計は往々にして仕事が荒くなりがちです。

 

 

予算や工期が厳しいことが多く、また特徴的な意匠をつくろうとしたり、住宅ほど決まった人が長時間および長期間にわたって居続けることが少ないためです。

 

素早く柔軟に判断していくためにはいくらかやむを得ない部分があるのは事実です。

 

 

しかしながら店舗の経営面では一日の営業の売上げとランニングコストが非常に重要な要素となります。

何らかの不具合で思わぬ修繕コストが発生したり、営業を休止する必要がある工事の発生などは致命的なロスになることもあります。あるいはその不具合で店の評判が下がるなどした場合も大きな痛手となります。

 

ゆえに、あらためて構造、設備、細部の処理など見えない部分にはより注意を払わなければなりません。

 

店舗のクライアントやそこに来店する客はより細かい部分に着目しやすく、その対応にばかり目が行きがちです。もちろんそれも重要なことは前提ですが、普段目の行きにくい場所に問題の起こらない設計があってこそ、その先が成り立ちます。

 

 

派手に見える仕事こそ地味な力が重要だったりします。

 

 

 

 

 

担当者 / 園田 泰丈 ※設計・監理