研究所長の日誌-No.015 : 東京研究視察

 

 

 

・teamLab Planets TOKYO DMM

 

 

豊洲に造られてから長らく行く機会をつくれていなかったのですが、この度見に行くことができました。

 

プロジェクションマッピングを主体とした体験型アート施設で、裸足で水の流れるエリアを進んだり、

 

光や映像、植物などに囲まれた不思議で美しい様々なエリアを体験出来ました

 

平日でも多くの来場者がいて、おそらく7割近くは外国人観光客がいたような気がします。

 

デジタル技術の進化で、日常生活や仕事において画面の中で完結する行為が増え続ける社会の中、

 

逆にデジタル技術をうまく活用することで人間本来の体感を抽出したような体験をすることができました。

 

今現在進んでいる誰もが思いつくような技術革新による合理性や利便性を追求するだけの社会ではなく、

 

よりフィジカルでナチュラル、原初的で普遍的な豊かさのある、ポジティブなデジタル技術活用の可能性を垣間見れたような気がします。

 

 

 

 

・ヘザウィック・スタジオ展 共感する建築

 

 

久しぶりにしっかりとしたボリュームの建築の展示を見ました

 

今年完成予定の麻布台の開発にも関わるデザインスタジオですが、個人的にはあまり詳しくない存在でしたので非常に新鮮でした。

 

有機的で大胆に見える、特徴的な造形が美しいのは勿論ながら、

 

その造形を構築するコンセプトが実は非常にシンプルかつ合理的で納得のいくプロセスを踏まれている点がとても好感を持てました。

 

また、私自身が考えてきたことでもありますが、愛され続けるデザインを創ることの大切さを講演VTRで説かれていました。

 

 

 

持続可能性が重要視される昨今で、耐久性の向上や再生素材の利用など様々言われておりますが、

 

何よりも建物を使用する人間が長く大切に使い続ける思いを持っていなければなにも変わらないのではないかと考えています。

 

意匠設計の力は近年になるにつれて商業的な評価こそ受けられるようになってきたかと思いますが、

 

単なる商品イメージのスイッチや購買のトリガーとなるだけではなく、

 

人の記憶や思いの継承、心の豊かさを創出する力とすることができればと願っております。